CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 128th シルエットを探せ

日本の俳優とかタレントって、素人目にも「着せられてるんだなあ」って分かる人、多いもんね。肌に馴染んでないというか、嘘臭い。それが原因かどうかは分からないけど、日本のテレビドラマとか映画とかって、ファッションとか着こなしに関しては、まったく参考にならないと思う。面白くないし。それが外国の映画なんかだと、どんなB級作品でも、しみったれた内容でも、ファッションに関しては勉強になるというか、それなりに楽しめちゃったりするじゃない? チープなのにはっとする色使いをしていたり。服も取っ替え引っ替えじゃなくて、アイディアのあるコーディネートをしていたりする。
「シルエットを探せ」
『ファッション ファッショ』より

講談社のファッション誌「Style」に連載された、ピーコとの対談は、二人のやり取りがまるで漫才のようだし、時には辛辣な指摘もあり、読んでいて痛快だった。
日本のドラマをぼくは最近あまり見ない(2時間もののサスペンスドラマは別として)のだけど、その理由に、やはり上記のような発言があるのかもしれない。
何を見ても嘘臭いというか。
そういえば、Amazonプライムで放送されていた『A2Z』もひどかったな。
出版社の文芸担当の女性があんなファッションで仕事しねぇよ、と思ってしまった。
【DATA】
山田詠美シルエットを探せ
「シルエットを探せ」講談社文庫『ファッション ファッショ』
KEN'S NIGHT M5レフィル<彩酒摩天楼>
KEN'S NIGHT 1st Bonus Track The First Time Ever I Saw Your Face