CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 64th 「A2Z」  

 

 たった二十六文字で、関係のすべてを描ける言語がある。それを思うと気が楽になる。人と関わりながら、時折、私は唖然とする。この瞬間、私が感じていること、私が置かれている空間、私を包むもの、それらを交錯させたたったひとつの点を何と呼ぶべきであるのか。
「A2Z」『A2Z』より

amazon primeで公開が始まったオリジナルドラマ『A2Z』を見た。2話分見たのだが、すでにこの作品を何十回も読んでいる身としては、あまりにも作品のイメージが自分の中で出来過ぎていて、映像を見ると違和感ばかりを覚えてしまう。
夏美は編集者だけど、文芸担当で、そんなファッショナブルな服で普段は出社しないんじゃない?とか。
成生は綺麗だけど、ちょっと少年過ぎない?とか。
あれこれと考えてしまって、なかなか続きを見る気になれない。
それでも、やはりこの小説は読みごたえあるので、このドラマを見た多くの人たちに原作も読んで欲しいと思っている。
【DATA】
山田詠美「A2Z」
講談社文庫『A2Z』
KEN'S NIGHT M5レフィル<和風三色幕>    
KEN'S NIGHT 2nd Track11 What a Diffrence a Day Made