CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 172nd 眠りの材料

 十数年の間、音沙汰のなかった知り合いが、突然、電話をかけて来たりすると、一瞬、私は身構える。その電話が、単に、懐かしいからとか、励ましてあげたいからという心優しい単純さによってかけられたのではないことが解ってしまうからだ。
山田詠美「眠りの材料」
『4U(ヨンユー)』より

ぼくがTBSのマツコの知らない世界に出演したのは1993年のことなのだが、詠美さんがここで書いていることとまったく同じようなことが起こった。
まぁ、詠美さんほどではないにせよ、「え?誰?今さら何を連絡してくるの?」と身構えてしまうような突然の連絡がいくつかあった。
まぁ、ありがたかったのは、電話ではなく、たいていはSNSのDMであったり、LINEだったりするわけだが、ともあれ、そういうことってあるんだなぁと改めてこの文章を読んで思った。
きっとまた近々そんなことがありそうな予感もするので、そんな不意の連絡に備えておかないとね。
【DATA】
山田詠美「眠りの材料」
幻冬舎文庫『4U(ヨンユー)』
KEN'S NIGHT M5レフィル<夜景摩天楼>
KEN'S NIGHT 1st Bonus Track Shine ※ラメ入り