CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 141st 文体同窓会

知らないの? あの文体を養っている作家もすごいでぶなのよ。名は体を表わす、あ、違った、文体は作家を表わすという言葉どおりなのよ。作家の美食もすぎると、ただ意地汚いだけなのに気付かないから、文体にもコレステロールがたまり続けてる訳よ。
山田詠美「文体同窓会」
『快楽の動詞』より

『快楽の動詞』は一風変わった短篇集で、発売された当初はぼくはあまりその面白さがわからなかった。なんだか、ふざけているのかっ!って思ってしまって、なかなか読む気になれなかった。だが、数年たって読み返してみたら、これがまぁ、すこぶる面白い。
言ってみれば、詠美流言葉遊びのようなもの。
この「文体同窓会」もそう。様々な作家の文体を擬人化して、その文体同志があれこれと他の文体の噂話をするというもの。果たして、この文体の作家は誰を想定しているのだろう?と邪推しながら読むのもまた楽しい。さて、このでぶな作家って、いったい誰なんでしょうねぇ?(笑)
【DATA】
山田詠美「文体同窓会」
文春文庫『快楽の動詞』
KEN'S NIGHT M5レフィル<赤色日本景>
KEN'S NIGHT 2nd Remix Frozen Extended Club Mix