CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 126th 駄洒落の功罪

 人は何故、ごろ合わせで、連帯感をものにしようとするのだろうか。そして、その連帯から、離れようとしている人間にまで笑いを強要しようとするのであろうか。駄洒落の駄は不必要という意味を持つのではないだろうか。それなのに、ある種の人々は、それを必要としているのである。誤って機知という誉め言葉を進呈している者もいる。
「駄洒落の功罪」
『快楽の動詞』より

自他共に認める山田詠美の妹でありながら、ついつい駄洒落のようなものを言ってしまいたくなることがあるぼくは、この文章を読んで、ちょっとヒヤッとした。
そう、駄洒落を言うのは頭の回転が速いからだと勝手に思い込んでいる節があるところも一緒。
そして、一度駄洒落を言い始めると、なんだかその手の駄洒落を芋づる式に言わなくてはならない、変な強迫観念のようなものもあり、この文章を読むと、注意しなくちゃ!(特に詠美の前では)と思ってしまう。
【DATA】
山田詠美駄洒落の功罪
「駄洒落の功罪」文春文庫『快楽の動詞』
KEN'S NIGHT M5レフィル<流星摩天楼>
KEN'S NIGHT 1st Bonus Track The Rose ※ラメ入り