CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 136th ピンプオイル

私は、ボビーと一緒にいる時ですら、ボビーを思い出して、ぼんやりしてしまうのだ。いつもいつも、彼のして来たことを頭の中でなぞり上げ、少しばかりせつない思いに浸るのだ。
山田詠美「ピンプオイル」
『24・7(トウェンティフォー・セブン)』より

詠美の小説を読んでいると、思わず傍線を引きたくなる箇所がいくつも出て来る。上記の文章もそう。本当に好きな相手と一緒にいると、好き過ぎて、一緒にいるのに、その一緒の瞬間を逃したくなくて、せつない気持ちになってしまうことが多々ある。
その感覚って、滅多にないことなのだが、でも、そういう恋愛経験を少しでも体験できるということはとても幸せなことなんじゃないだろうか。
まぁ、最近はそういう経験あまりしていないんですけどね。残念ながら。
【DATA】
山田詠美「ピンプオイル」
幻冬舎文庫『24・7(トウェンティフォー・セブン)』
KEN'S NIGHT M5レフィル<彩酒摩天楼>
KEN'S NIGHT 1st Track 05 When You Wish upon a Star