CLUB AMY 365

山田詠美の文章をご紹介。詠美さんご本人の掲載許可済です。

Day 170th 口説く快感、溺れる快楽

 なんていうのかね、体に才能あるっていうのはちょっと違うんですよね。体が、“詩人”っていうか、言葉でうまく言わなくても体で語りかけるというかね、そういう人が好きなんですよ。
山田詠美伊集院静「口説く快感、溺れる快楽」
対談集『メンアットワーク』より

詠美の対談の中で男性との対談を収録した対談集。相手が男性だからこそ、話せることもあると思うのだが、この伊集院静との対談は、特に詠美の男性観のようなものを垣間見ることができる対談だと思う。
ぼくはこの詠美の「体が詩人、言葉を使わなくても体を使って語りかける」体を持った男って、本当に魅力的だと思う。
個人的な話になるが、ぼくは基本的にマッチョが好きなんだけど、単に鍛えているだけの男にまったく魅力を感じない。その肉体に何かもっとぼくに対して語り掛けるものがないと、ぼくは欲情しないのだ。まぁ、それは人によって感じ方が違うので、そこを説明するのは非常に難しいのであるが。
ともあれ、そういう何か語り掛けてくるような肉体は本当に美しいと思うし、そういう男との関係をぼくは大切にしたいと思っている。
【DATA】
山田詠美「口説く快感、溺れる快楽」
幻冬舎文庫『メンアットワーク』
KEN'S NIGHT M5レフィル<美酒摩天楼>
KEN'S NIGHT 1st Track 12 Moon River