抱いたり抱かれたりしながら、多美子が思い浮かべていたのは、羅紗緬という言葉だ。ろくに本も読まない自分に、漢字の字面が横切ったのは不思議だ。羅紗緬だって⁉ 確か横浜開港以来の西洋人相手の妾のことだ。そんな呼称が頭の片隅に眠っていたなんて驚きだ…
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